ローマ=バチカンと思う人も多くないと思いますが、ローマの教会はサン・ピエトロ大聖堂だけでは
ありません! ローマには900以上の教会があり、その中にはその地区の人しか訪れないような小規模な
ものもあれば、世界各地から観光を目的として訪れる大規模なものまであり、その内装や墓や記念碑、
礼拝堂などが偉大な芸術家によって手掛けられたものもあります。
しかも、「教会は無料で見学できる」というのがローマの教会の懐の大きさ。
このページでは、映画化したダン・ブラウンの小説「天使と悪魔」の舞台ともなった
サンタ・マリア・デル・ポポロ教会を紹介します。
サンタ・マリア・デル・ポポロ教会とは?
サンタ・マリア・デル・ポポロ教会は、ローマの歴史地区のポポロ門のすぐそばにある教会です。
教会の規模はそれほど大きくありませんが、15~19世紀にかけての偉大な芸術家カラヴァッジョ、
ピントゥリッキオ、カラッチの手掛けた祭壇画やベルニーニやラファエロによって設計された
礼拝堂など数多くの芸術作品を見ることができます。
デッラ・ローヴェレ礼拝堂
教会の右手1番目のデッラ・ローヴェレ礼拝堂 [Cappella del Presepio]のフレスコ画は、
ピントゥリッキオが手掛けてた「キリストの誕生(1488~1490年)」です。
チェラーシ礼拝堂
中央祭壇の左手のチェラーシ礼拝堂[Cappella Cerasi]の左と右の2面を飾るのはカラヴァッジョ
写真右側は、礼拝堂の右の壁を飾るカラヴァッジョの「パウロの回心」(1600~1601年)
写真左側は、礼拝堂の中央を飾るカラヴァッジョのライバル、カラッチの「聖母昇天」
礼拝堂の左手の壁を飾るカラヴァッジョの「聖ペトロの磔刑」(1600~1601年)
逆さの磔を望んだ聖ペテロの磔刑を描いたもの。
カラヴァッジョの絵画の説明は、
ローマで無料で見学できるバロック絵画の先駆者「カラヴァッジョ」の作品で説明しています。
キジ礼拝堂
サンタ・マリア・デル・ポポロ教会の中で1番重要な「キジ礼拝堂」は、教会の左側の2番目です。
この礼拝堂は、クーポラのモザイクから中央のフレスコ画の下絵までラファエロによって
デザインされています。
中央のフレスコ画の両脇には、ジャン・ロレンツォ・ベルニーニによる
「ハバククと天使」と「ダニエルとライオン」の彫像。
彫像の説明は、ローマで無料で見れるベルニーニの作品の解説ページで説明しています ▶
床のモザイクは、ベルニーニによってデザインされ、その上に大理石のモザイクがはめ込まれた
ファビオ・キジの墓。製作日がローマ数字で示されています
MORS・ AD ・CAELOS (MDCL=1650) ラテン語で「悪魔の穴」を意味します。
キジ礼拝堂は、ダン・ブラウンの小説「天使と悪魔」の最初の殺人現場の舞台ともなった場所です。
サンタ・マリア・デル・ポポロ教会へのアクセス
サンタ・マリア・デル・ポポロ教会 [Basilica di Santa Maria del Popolo]
場所:Piazza del Popolo 12
見学時間:8:00~12:30/16:00~19:00
アクセス:地下鉄A線 Flaminio 下車
バス 61.120F.150F.160[Villa Borghese/Washington]