水の都「ブルージュ」の1日散策スポット!
フランドルの水の都と呼ばれるブルージュは、街中に運河が張りめぐらされ、
数多く残された歴史的な建造物や石畳の路地は、まるで中世にタイムスリップしたようです。
どこを歩いてもシャッターに収めたいほど美しいブルージュの歴史地区は、
2000年に世界遺産に登録されています。
今回は1日で廻れるブルージュの散策スポットを紹介しています。
ブルージュ駅から旧市街へのアクセス
「ブルージュ駅」から一番近い観光スポット「愛の湖公園」までは徒歩8分ほど、
旧市街中心地 [Centrum]、マルクト広場[Markt]までは20分。
徒歩でアクセスできない事もないですが、市内観光に体力を残しておくためには、
駅の広場からバスに乗るのが得策。
北部(ブルージュ・アントワープ・ゲント)は、De Lijn(デ・レイン)という会社が運行しています。
チケットは共通なので、1日券や回数券を購入しておけば、北部の別の都市でも使用できます。
私たちはゲントで購入した1日券で、ゲントを観光してからブルージュでも利用しました。
北部3都市廻るので回数券でもよかったかなと・・・後で考えましたが。
ブルージュのバス会社 Lijnwinkel (De Lijn) 公式サイト
大きな手荷物やスーツケースを持っての移動には、駅構内にロッカーの設備があります。
ブルージュの駅ではロッカーを使用することがなかったので、気を付けて見ていなかったのですが、
ゲントで使用したのと同じだったので、カードが使用できないと思います。
5ユーロまでのコインを用意しておくことをお勧めします。
まずは、聖母教会の塔を目指してボニファシウスの橋へ向かいます。
この道は馬車のルートになっているのか静かな住宅街に馬の蹄の音が響き、観光客を乗せた馬車が
何台も通り過ぎていきます・・・
運河の張り巡らされたブルージュの街には、50以上の橋がかけられているそうです。
その橋の一つボニファシウスの橋に到着しました。
ボニファシウスの橋
ボニファシウスの橋 [Bonifacius Bridge]
場所:10, Groeninge 6, 8000 Brugge
ブルージュで一番小さいといわれるボニファシウスの橋。
古い赤レンガの建物が建ち並ぶ幅の狭い運河にかけられた緩やかなカーブ状のボニファシウスの橋からは、
中世の街並みと運河めぐりのボートが行きかうブルージュの美しい景色が楽しめます。
かつて周囲に道がなく、運河が交通手段だったというブルージュ。
橋の高さも色々あり、通過するときに頭を打つのではないかと思うぐらい低い橋もあるそうです。
運河の幅が狭いのは、通行税を支払うためボートの逃げ道がないよう狭くしているのだとか・・・
アーチの向こう側には聖母教会が聳えていて、とてもフォトジェニックなスポットです。
ブルージュの街中は、どこを歩いても写真を撮りたくなるほど絵になります。
天高くそびえる聖母教会の塔は、ブルージュの街のどこからでも見えるランドマーク的な存在です。
グルートゥーズ博物館の裏庭を通って聖母教会へ
ブルージュ聖母教会
13~16世紀にかけて建てられた聖母教会は、ロマネスク様式の教会でしたが、
修復を重ね続けるうちに複数の建築様式が混在し現在の姿になっています。
レンガ製の塔の先端までは 122mの高さを誇り、塔としては世界で2番目の高さです。
教会内の博物館では、ミケランジェロが大理石で作った「聖母子像」を見学することができます。
ミケランジェロの作品を、イタリア以外で見学できるのとは思いませんでした。
ベルギーの商人が、イタリア旅行中にミケランジェロの「聖母子像」を購入し、
聖母教会に寄贈したそうです。
チケットは、教会入り口の左手のグルートゥーズ博物館の前の建物で購入します。
聖母教会 [Onze Lieve Vrouw Brugge]
場所:Mariastraat, 8000 Brugge
見学時間: 月~土曜日 9:30~17:00 / 日曜日 13:00~17:00
公式サイト
シント・サルヴァトール聖堂
10世紀に建立されたゴシック様式のシント・サルヴァトール聖堂は、ブルージュ最古の教会です。
教会内は、木製や金で装飾され、大型タペストリー、フランドル絵画のコレクション、
宝物などが展示されており、外から入る光で美しく輝くステンドグラスが
教会内を一層荘厳な雰囲気に包んでいます。
シント・サルヴァトール聖堂 [Sint-Salvatorskathedraal]
場所:Sint-Salvatorskoorstraat 8, 8000 Brugge
見学時間: 月~金曜日 10:00~13:00 、14:00~17:30 土曜日 10:00~13:00 、14:00~15:30
日曜日 11:30~12:00、14:00~17:00
シント・サルヴァトール聖堂を出てステーン通りをマルクト広場方面へ向かいます。
ギルトハウスがぎっしりと立ち並んた、とても美しい通りです。
このギルトハウスの中は、ファストファッションの店やチョコレート店、
カフェなどの店舗になって運営されています。
ステーン通りからシモン・スティーブン(simon stevinplein)広場の1角には、
伝統を守りながら常に新しい味を生み出すクリエーティブなチョコレートが人気の
チョコレートラインの店舗もあります。
チョコレートライン
ブルージュには、チョコレートラインの本店があります。
店内には多種デザインあふれるカラフルなチョコレートが陳列されているばかりではなく、
チョコレートの製造機やそれに関わる器具なども展示されています。
一言にチョコレートとはいっても、芸術品の1つですね。
食べるのがもったいなくて、ずーっと眺めていたい感じですが・・・。
チョコレートライン [The Chocolate Line]
場所:Simon Stevinplein 19, 8000 Brugge
営業時間:9:30~18:30 / 日曜日 10:30~18:30
ブルージュの旧市街を歩いているとチョコレートラインだけではなく、多種ブランドのチョコレート店が
軒を連ねていて、ウインドーを見て歩くだけでも楽しく目移りしてしまいます。
マルクト広場
マルクト広場 [Markt]
場所:Markt 20, 8000 Brugge
ヨーロッパで5本の指に入るというほど美しいマルクト広場・・・
マルクト広場では水曜の午前中市場が開かれていて、花や果物、野菜、肉、スイーツなどの
店舗が出ていて大勢の人で賑わっています。
週に一度しか見られない光景なのでラッキーだったのですが、 想像していた眺望とは全く違う
活気のある光景でした。
午後にもう一度マルクト広場を通ると…
午前中に広場を訪れたときは、広場が狭いほど人や店舗でごった返していたのですが、
午後に店舗がなくなってから行ってみると広場がとても広く感じ、
市場があったとは思えないほどきれいに清掃されていました。
ギルドハウスで囲まれるようにできた、美しいマルクト広場を見ることができました。
ブルージュの鐘楼
マルクト広場に建つ「自由と権力のシンボル」として13~15世紀にかけて建てられた鐘楼は、
83mの高さを誇り、今でも47個のカリヨン(組み鐘)が美しい音色を響かせています。
鐘楼は、1999年に「ベルギーとフランスの鐘楼群」として世界遺産に登録されています。
現在世界遺産に登録されている55棟の中でベルギーが32棟、フランスが23棟となっています。
最上階は、ブルージュの街を360°見渡せる絶景スポットがありますが、
鐘楼にはエレベーターがなく、366段の不規則な狭い階段を上っていかなければなりません。
途中に休憩所が何か所かありますが、体力と相談した方がよさそうです。
入場制限がある為、常時入場の列ができているので時間に余裕をもっていきましょう。
ブルージュの鐘楼 [Belfort van Brugge]
場所:Markt 7, 8000 Brugge
見学時間:9:30~18:00
休館日:月曜日
公式サイト
市庁舎
ブルグ広場に面して建つ市庁舎は、14~15世紀にかけて建てられた
フランボワイヤン・ゴシック様式。ベルギー北部で最も古い建物の1つになるそうです。
一階は見学無料です。
市庁舎 [Stadhuis van Brugge]
場所:Burg 12, 8000 Brugge
公式サイト
聖血礼拝堂(聖血博物館)
聖血礼拝堂は、ブルグ広場の市庁舎に隣接した建物なので見逃さないように。
ここは、12世紀十字軍に参加したフランドル伯 ティエリー・ダルザスが
コンスタンチノープルから持ち帰った「聖血(キリストの血)の遺物」があることで有名です。
礼拝堂は、ステンドグラスとフレスコ画、金で装飾されていてとても鮮やか。
「聖遺物」は、礼拝堂の右手の祭壇の上の司祭が見守る場所で拝見できますが撮影禁止です。
聖血礼拝堂(聖血博物館)[H. Bloedbasiliek/Museum van de H.Bloedbasiliek]
場所:Burg 13, 8000 Brugge
見学時間: 9:30~12:30 / 14:00~17:30
公式サイト
ネポムク聖ヨハネの像
ネポムク橋の聖ヨハネ像 [Statue of Saint Joannes Nepomucenus]
ネポムク橋の橋の袂からは、運河めぐりのボートが沢山出発しています。
グルーニング美術館
1930年にオープンしたグルーニング美術館は、
ヤン・ファン・エイクや15世紀の初期フランドル派の作品を中心に、
18~19世紀の新古典派、フランドル表現主義、ベルギー象徴主義、シュールレアリズムなど
ベルギーを中心とした近現代に至るまでの各時代とスタイルの作品が展示されている市立美術館。
グルーニング美術館 [Groeningemuseum]
場所:Dijver 12, 8000 Brugge
見学時間:9:30 ~ 17:00
休館日:月曜日
料金: 大人 € 12 / 18~25歳、65歳以上 €10 /17歳以下無料
公式サイト
愛の湖公園
愛の湖公園 [Minnewaterpark]
場所:Minnewater, 8000 Brugge
緑の広大な敷地と白鳥の泳ぐ静かな湖のほとり。「愛の湖]というロマンチックな名は、
この場所でミンナという美しい娘と敵兵の悲しい恋物語から由来しているそうです。
時間があれば、ゆっくりと散策してみたい公園です。
ブルージュで宿泊したホテル
ブルージュは治安もよく観光スポットも歴史地区に集中しているので、
どの地区に泊まっても観光に支障はきたさないと思います。
私達が Hotel ibis Brugge Centrum に宿泊したのは、施設が大きくリーズナブルで、
WiFi無料、荷物預かりが可能なこととスーパーが向かいにあり、
駅に近く市内中心地まで1キロ未満なので、このホテルから観光をスタートすれば、
旧市街をぐるっと1周して出発できるからです。
イビスホテルは、質素な内装(最近はドイツのドレスデンのようにモダンな内装の施設もありますが・・・)
と最低必需品の設備しかないので期待はしていなかったのですが、部屋の窓からの風景は最高でした。
ブルージュ駅から11番のバスで3つ目の停留所がホテルの正面だったので、石畳の街中を
スーツケースを引っ張って歩くのも避けられました。
ブルージュは古い石畳で風情はありますが、スーツケースを引いて歩くのには向いていないので。
まとめ
ブリュッセルとブルージュの距離はICで約1時間、
街のサイズもそれほど大きくなく1日あれば十分観光できるので
ブリュッセルを起点に日帰りもできますが、できれば1泊したい街です。
後で振り返ると、1泊でも宿泊して良かったと思っています。
ベルギー2日目の夕方、「ブルージュ」を後にICでブリュッセルへ向かいます。