ベルギーの首都ブリュッセルには、世界で一番美しい広場といわれる「グラン・プラス」、
マグリットやレンブラント、ブリューゲルなどフランドルの巨匠のコレクションを所蔵する
王立美術館などの見どころがあります。
このページでは、ベルギーの首都ブリュッセルの観光スポットを効率よく1日で廻る方法や、
ホテルの選び方などを紹介していますので参考にしてみてください。
ブリュッセルの観光日数
ブリュッセルはそれほど大きくない街で、トラムやバスの本数が多く便利なので、
一日あれば十分に観光が楽しめます。
街のいたるところにはブリュッセルを代表する漫画やアーティストによるストリートアートを
見ることもできるので、観光スポットを訪れながらの楽しい街歩きができます。
芸術の丘
ブリュッセル中央駅の近くにある階段状になった広場を上がったところが芸術の丘です。
広場中央の騎馬像は、ベルギー3第国王アルベール1世。
第1次世界大戦時、兵士と共に戦線に赴き国土を守るために戦った名君、
小高い丘の上からブリュッセルの街を見守るように建てられています。
手入れの行き届いた庭園を抜け更に階段を上がると、
グラン・プラスにある市庁舎と街の景色を写真に収めることのできる丘に出ます。
この丘から見る景色は絵にしたような美しさです。
芸術の丘を上りきると、この周辺には世界中の楽器が展示されている楽器博物館や、
アールヌーボー様式で建てられた素敵な建物が並んでいます。
突き当りのロワイヤル広場には、第一次十字軍を率いたブイヨンの騎馬像が建っています。
ギリシャ神殿にクーポラを付けたような白いネオクラッシック様式の建物は、聖ヤコブ教会です。
丘の右手は、「王立美術館」「マグリット美術館」などが立ち並ぶ美術館密集エリアです。
王立美術館
ベルギー王立美術館は、「古典美術館」「世紀末美術館」「マグリット美術館」から形成され、
15世紀から現代までの幅広いコレクションを誇る世界屈指の美術館です。
マグリット美術館は4フロアから形成されており、彼の作品が年代順に200点以上展示されています。
世紀末美術館は5フロアから形成されていて、ゴーギャン、ゴッホ、ジョルジュ・スーラや
アルフォンス・ミュシャの作品が展示されています。
そして、古典美術館には、15~18世紀のフランドル絵画が中心に展示されており、
メムリンクやブリューゲル、ルーベンスなどベルギーを代表する画家の絵画が展示されています。
美術館を3つとも見学すれば4時間程度はかかるので、どの美術館に重点を置いて見学するかを
あらかじめ計画しておく必要がります。
ノートルダム・デュ・サブロン教会
教会の起源は、アントワープの聖母大聖堂から運ばれてきた聖母マリアの彫像のために、
14世紀射手組合(ギルド)によって、小さな礼拝堂がここに建てられたこと。
その後、次々に奇跡が起こり、それがきっかけとなり巡礼地として多くの人々が訪れるようになったそうです。
ノートルダム・デュ・サブロン教会は、フランボワイアン・ゴシック様式の美しい教会。
とても美しく精巧なステンドグラスやタペストリー、彫像などは必見。
王宮
ベルギーの王宮は、7~9月に見学することができます。
私たちが訪問したのは8月の下旬だったのですが、残念ながら見学できませんでした。
建物にベールギーの旗が立っているときは、国王が国内にいることを示すそうです。

サン ミッシェル大聖堂
サンミッシェル大聖堂の歴史は、9世紀前半にSt Michaelの礼拝堂として建てられたことから始まります。
11世紀にロマネスク様式の教会となり、13世紀前半には、ブラバント公のヘンリー1世の依頼で
大聖堂の建築が始まり、300年の歳月をかけてゴシック様式の教会が完成しました。
「サン ミッシェル大聖堂」は、ベルギー王室の冠婚葬祭に使用される格式の高い大聖堂です。
12使徒の彫像で飾られる柱に外からの光を浴びて美しく輝くステンドグラスは、繊細で優美です。
色々な国の教会を見学してきましたが、サン ミッシェル大聖堂のステンドグラスは色鮮やかで
デザインがとても繊細です。
ギャルリー サンチュベール
ヨーロッパ最古のショッピングモールといわれる「ギャルリー サンチュベール」は、
全長212mのガラス張りの屋根に覆われた美しいアーケードです。
ギャルリー サンチュベールの中には、ダンスホールだったという書店「トロピズム(Tropismes)」や、
衣類、アクセサリー店、カフェ、多数のチョコレート店が軒を並べています。
チョコレート店の中には、ピエール・マルコリーニ (Pierre Marcolini) の
高級チョコレート店もあります。
モネ劇場(ベルギー王立歌劇場)
主にオペラやバレエの公演が行われている劇場。
公演の種類にもよりますが、チケットは €10~ €159。
劇場の中の見学は、毎月第一土曜日のみ 見学ツアーが行われています。
グラン・プラス
ブリュッセル旧市街の中心地にある世界で一番美しいといわれる広場「グラン・プラス」。
この広場は、1998年に世界遺産に登録されています。
100mの高さを誇る市庁舎の尖塔は、この広場に容易にアクセスできる広場のシンボルです。
グラン・プラスには王の家、大商人たちのギルドハウス、カフェのテラスで囲まれ、
1日中人々が行きかう賑やかな場所です。
午後はとくに広場狭しと人で溢れ、綺麗な写真を撮るのが大変難しい場所です。
小便小僧
ワッフル屋台やチョコレートショップ、お土産屋がいっぱい並ぶ、細い路地の先には
ブリュッセルの人気者の小便小僧「ジュリアン君」がいます。
サイズ60㎝と見落としてしまいそうなほど小さな小便小僧ですが、
世界中からの観光客が写真を撮りにやってくるほどの大変な人気です。
この人だかりですぐに「ジュリアン君」を見つけることができます。


見ることができるので楽しい街歩きができます。
小便少女
ブリュッセルには小便少女もいます !
ギャルリー サンチュベール近くのイロサクレ地区にある小便少女・・・
約30cmの大きさの小便少女は、あるレストランのオーナーが造らせたものだそうです。
小便小僧は賑やかな場所で観光客の人気者ですが、この小便少女は下品だということで、
市民にはあまり好まれていないようです。
その為、目立たない路地で、南京錠のかかった門に閉じ込められています。
このイロサクレ地区は飲食店の並ぶ界隈ですが、小便少女のいる路地は居酒屋などがあって、
あまりいい雰囲気ではないので、日中に訪問することをお勧めします。
ブリュッセル中央駅
ブリュッセルには主な国鉄の駅が3つ (南駅・中央駅・北駅) ありますが、
中央駅は観光スポットに一番近い国鉄の駅なので、
この駅を起点にホテルを探せば、スムーズに観光ができます。
ちなみに南駅は、ユーロスター、タリス、TGVなど他の国とを結ぶ故宇宿鉄道の発着駅。
北駅は、ICEや国際鉄道の一部が発着するオフィス街の駅(EU本部やNATOなど国際機関が集まる)
ブリュッセルどの地域に泊まればいい?
私たちは、ブリュッセルから日帰りでアントワープへ行く予定だったので、
中央駅からあまり遠くなく、市内中心地寄りのグラン・プラスの間のアルマ グランド プレイス ホテル
[Alma Grand Place Hotel ★★★] に宿泊しました。
検索条件は、市内中心地、フリーWiFi、スーパー、飲食店、観光スポットに近く低価格。
1日でブリュッセルの観光スポットを無駄なく見るには、ホテルの位置が一番重要です。
南駅や北駅は国際列車が到着する大きな駅ですが、市内観光スポットからは少し距離があり、
公共交通機関を使って観光スポットにアクセスする必要があります。
ブリュッセルの主な観光スポットは市内中心地にあるので、
中央駅を起点とすることにより、メトロやバス、トラムなどの交通機関を使わなくても
市内を徒歩で観光できるし、ライトアップした街の散策も楽しめます。
ブリュッセルの街歩きをしていて、それほど治安が悪いとは思いませんでしたが(イロサクレ地区以外)、
ゲントやブルージュなどと比べると、少し気を引き締める必要がありそうです。
お土産はやっぱりチョコレート?
ベルギーの有名店のチョコレートは結構高く、最低でも1粒 € 1 (120円 )します。
透明のギフトパックになっているもので、€ 9.90 ( 9コ)からです。
高級チョコレート店もいいですが、自分用にチョコレートを買うなら、
スーパーを覗いてみるのもいいと思います。
ブランドや種類も豊富で、目移りするほど並んでいますよ。
まとめ
ブリュッセルは、殆どの観光スポットが市内中心地に集中しているので、市内中心に宿泊すれば、
1日でざっと観光できます。
高速列車「タリス」などを利用すれば、パリからは最短1時間半でアクセスできますし、アムステルダムや
ベルリンなど近隣の国へも列車で簡単にアクセスできる位置にあるのもブリュッセルの魅力です。
チケットは、オンライン であらかじめ購入することもできます。
気候や街の様子はパリと似ていて、パリを小規模にした感じといっていいでしょうか・・・
ベルギーの4都市を廻る4泊5日の旅は、ここブリュッセルが終点です。
このベルギーは、九州ほどの小さな領土内で3か国語の公用語(オランダ語、フランス語、ドイツ語)
が使われ、13件の世界遺産が登録されている美しい芸術の都市が集まっています。
観光スポットは北部に集まっていて、一人歩きのできる比較的安全な街が集まっています。