ドイツの首都ベルリンは壁によって街が東と西の2つに分けられた悲しい時代を送り、
その歴史を語る建造物は、30年たった今でも街の所々に見られます。
現在のベルリンは、島全体が世界遺産に登録された博物館島や170館以上の美術館、
博物館という見学スポットの充実した人気観光都市でもあります。
ここでは、12月のクリスマスシーズンに訪れたベルリンの見学スポットやクリスマスマーケット、
治安情報などを紹介していきます。
ベルリンの観光に必要な日数
ベルリンの観光には、最低2日は見ておきたいもの。
サイトシーイングバスに乗って、市内をざっと1日で見ることもできますが、教会や美術館などを訪問する
場合は、やはり2日は必要です。
ベルリンは比較的物価が安いので、日程に余裕があれば、ここを起点にポツダムやドレスデンへの日帰りも
いいと思います。
ポツダムへは、快速列車(RE1) で、ベルリンのA-B-C区間のチケット €3.60で、所要時間40分。
ドレスデンは、格安バス で €7.99から、所要時間は、2時間20分。
私たちは、ベルリンに2泊とドレスデンに1泊しました。
カイザー ヴィルヘルム記念教会
広場に立ちはだかるとても不思議な形をしたカイザー ヴィルヘルム記念教会。
19世紀の後半に、ドイツ帝国初代皇帝のヴィルヘルム1世を称えるために建てられた、
プロテスタントの教会。第2次世界大戦時の空襲で被害を受け、
その後も戦争の悲劇を忘れないようにと、そのままの形で残されているそうです。
名称:カイザー ヴィルヘルム記念教会 [Kaiser-Wilhelm-Gedächtniskirche]
場所:Budapester Strasse
見学時間:9.00-19.00
ベルリン動物園
1844年に開園されたドイツ最古のベルリン動物園。2万頭以上の動物が飼育されているという世界最大級の
規模で、世界ランキングトップ10に入っているそうです。
名称: ベルリン動物園 [ Zoologischer Garten ]
場所:Hardenbergplaz 8
開園:9:00~16:00 年中無休
最寄りの駅:S-bahn / U-bahn [Zoologischer Garten] から徒歩8分
公式サイト
ベルリン水族館
1913年に開園された世界最大級規模の水族館。
3階建ての建物の中には、9,000以上の動物が展示されています。
動物園と水族館は同じ通りに並んでいて、両方訪問できる共通券が販売されています。
名称:ベルリン水族館 [ Aquarium Berlin ]
場所:Budapester Strasse 32
開園:9:00~18:00 年中無休
最寄りの駅:S-bahn / U-bahn [ Zoologischer Garten ] から徒歩9分
公式サイト
イーストサイドギャラリー
ギャラリーは東側の壁 1.3 km続き、どの作品もアーチストからの大事なメッセージが込められた
貴重な作品ばかりです。
冷戦時代から1990年までベルリンを東西(東ドイツ・西ドイツ)に分断した、ベルリンの壁・・・
シュプレー川沿いに建てられてこの壁は、ベルリンを東西を分け、悲しい歴史を生み出した。
10年前に見た同じ作品が、鮮やかに修復されているものもあれば、痛んで色あせたものや
ツーリストによって落書きされているものもありました。
ベルリンを東西に分けていたベルリンの壁の一部に、世界中のアーチスト118人によって、
歴史と平和の願いを込めて描かれた貴重な作品。
このギャラリーの始まりは、西ドイツ側の人たちが、壁の撤去を訴えて
落書きを始めたのがきっかけだったといいます。
多くの観光客の注目を集める「ホーネッカーとブレジネフの熱いキス」です。
ソビエト連邦最高指揮者のブレジネフと東ドイツ首相のホーネッカーが、東ドイツ建国記念式典で、
挨拶を交わした様子を、そのまま絵にしたものです。同性愛という意味ではなく、
共産主義国家や社会主義国家での挨拶の交わし仕方なのだそうです。
これは、東ドイツとソビエト連邦との友好な関係を強める状況を表したもので、
自由の社会への希望を失った国民の絶望を招いた出来事だったのでしょう。
この壁をタイトルにした映画や、ドキュメンタリーなども何度か見ていますが、
その当時、社会主義をもとにした厳しい取り締まりから逃げ出せなかった
東ドイツ国民の苦しい状況を思い浮かべると、何か考えさせられるものがありました。
名称:イーストサイドギャラリー [ Eastside Gallery ]
場所:Muehlenstraasse 70
最寄りの駅:S-bahn / U-bahn [ Warschauer Strasse ]
オーバーバウム橋
イーストサイドギャラリーの近くには、ベルリンに流れるシュプレー橋にかかるオーバーバウム橋。
赤レンガで造られた2階建ての橋は、1896年に開通されたもの。
東西を繋ぐ橋の上には、通行人用の国境検問所が置かれていました。
名称:オーバーバウム橋 [ Oberbaumbrucke ]
場所:Warschauer Strasse 43
最寄りの駅:S-bahn / U-bahn [ Warschauer Strasse ]
ポツダム広場
名称:ポツダム広場 [Potsdamer Plaz]
場所:Potsdamer Platz
ベルリンで最も近代な場所といわれているのが、ポツダム広場です。
ここにも、ベルリンの壁の一部が・・・
冬季は、スノーワールドが設置され、大勢の人たちがドーナツ型のゴムボートを背負って
坂を登っていきます。頂点から坂を滑ってくる様子は、とっても楽しそう。
まるで、都会のど真ん中に小さなスキー場を設置したよう。
ソニーセンターとその周辺
名称:ソニーセンター [Sony Center]
場所:Potsdamer Straße 4, Berlin
ポツダマー通りの北側にあるソニーセンター。年間800万以上が訪れるソニーセンターの中には、
レストランやカフェ、映画館などエンターテインメントの施設も設けられています。
大勢の家族ずれやカップルで賑わうポツダマー広場付近のクリスマスマーケット・・・
通りの両脇は、屋台がぎっしりと並んでいます。
ポツダマー広場付近には、ショッピングセンターやデザインホテル、劇場も並んでいます。
場所:Alte Potsdamer Strasse 7
開業時間:月‐土曜 10:00~21:00
3階建てのショッピングセンターには、人気ブランド140店舗や、カフェ、レストラン、
キオスクなど時間のない旅行者には、とっておきの場所です。
ポツダマー広場を後に、今日の出発地点カイザーヴィルヘルム記念教会地区へ、
ショッピングとクリスマーケットを訪問に行きます。
ライトアップされた教会は、昼間見たときのような廃墟というイメージを与えず、とても美しいです!
この界隈は、人気ブランドが集まっているショッピング街とショッピングセンターに囲まれた地域で、
通りやお店のライトアップでとても賑やか。
残念ながら日曜日は、ベルリンのお店はすべてお休みです。
今時、お店が日曜に空いてない都市がヨーロッパにもあるんだ・・・
しかも、田舎の街ではなくベルリン?と思うと、とても不思議な感じでした。
この界隈のお店が閉まった21時以降、さらに人でにぎわうクリスマスマーケット。
この時期は、大人にとっても子供にとっても楽しい時期ですよね。
ところどころの広場で開かれているクリスマスマーケットは、ベルリンの街に活気と華やかさを付け加えて
いました。