ドイツの首都ベルリンは壁によって街が東と西の2つに分けられた悲しい時代を送り、
その歴史を語る建造物は、30年たった今でも街の所々に見られます。
壁の崩壊から新しい歴史を築いたベルリンは、島全体が世界遺産に登録された博物館島をはじめ、
歴史や政治に触れることができる観光スポットがあつまった人気観光都市です。
このページでは、12月のクリスマスシーズンに訪れたベルリンの観光スポットや
治安情報などを紹介していきます。
ベルリンの観光に必要な日数
ベルリンの観光には、最低2日は見ておきたいものです。
市内を循環するサイトシーイングバスに乗れば、町の雰囲気や建物を1日でざっと見ることもできますが、
教会や美術館などを訪問する場合は2日は必要です。
ベルリンは交通網が市内をカバーしているので、バスや地下鉄などの公共交通機関を利用すれば、
多くの観光スポットに短時間でアクセスでき、利用方法も比較的シンプルです。
バスやメトロの利用法やチケットの購入方法など別ページで説明しています。
ベルリンに3日以上滞在する予定なら、ポツダムやドレスデンなど近郊の都市へ足を延ばしてみるのも
いいと思います。ベルリンとは違った街並みが楽しめます!
ポツダムへは 快速列車(RE1) で約40分、ドレスデンへは Flix Bus などの格安バスで、
約2時間20分でアクセスできます。
私たち親子は、ベルリンに2泊とドレスデンに1泊して3泊4日のドイツの街並みを満喫しました。
連邦議会議事堂
ベルリンで最初に訪れたいのは、連邦議会議事堂の一部である国会議事堂(Reichstag)です。
連邦議会議事堂はドイツ帝国時代に使用されていたもので、1990年に東西ドイツが統一された後、
ドイツ議会が再びここで開かれるようになりました。
連邦議会議事堂はベルリンを代表する現代建築の一つで、屋上からベルリン市街が一望できる
ガラスのドームの見学は人気スポットになっています。
見学には連邦議会議事堂の公式サイトからの予約が必要なので、予約の仕方や見学手順、
ガラスドームの見どころを 別ページ で紹介しています。
連邦議会議事堂 [ Reichstag Building ]
場所:Plaz der Repubulik 1
見学時間:8:00~24:00(最終入場~22:00)
休館日 : 12/24,12/31 ~16:00
最寄りの駅:U-bahn [Bundestag] 、Bus 100 [Bundestag/Reichstag]
ブランデンブルグ門
ドイツ統一の証となったブランデンブルク門。
ギリシャのアテネにあるアクロポリス神殿の入口門をモデルにした門の上部は、勝利の女神
ヴィクトリアのブロンズ像で装飾されています。
ブランデンブルク門は、ベルリンに来る人から関税を取るために設けられた門の1つで、
18世紀ベルリン市街地全体を大きく取り囲んだ税関壁には、18か所の関税門が設けられていたそうです。
19世紀、税関壁の取り壊しとともに多くの門が壊された中、ブランデンブルク門は唯一残され、
第二次世界大戦、冷戦時代を見守ってきた歴史的な門です。
東西に分かれていたときは東ドイツ側に位置し、この門の前に壁がたてられていたため通行不可能でした。
1989年、壁の崩壊とともに東西のベルリン市民が壁を乗り越えブランデンブルク門を通過していくていく
ドイツの再統一の喜びの映像は、今でもはっきりと記憶に残っています。
ブランデンブルグ門 [ Brandenburger Tor ]
場所:Pariser Plaz 7
最寄りの駅:S-bahn、 U-bahn、 Bus 100 [Burandenburger Tor]
ホロコースト記念碑
ブランデンブルク門から南へ100mほど歩くと、住宅街に無数のコンクリートのブロックが現れます。
こちらの石碑群は、第二次世界大戦中にヨーロッパで虐殺された約600万人のユダヤ人を追悼する為に
造られたホロコースト記念碑です。
2ヘクタール近い敷地には、足元位から4.5m近くまでの様々な高さのブロックが2.711基ならんでいます。
石碑の中央は、人が一人通れるほどの間隔で背の高い石碑が建てられていて、高層ビルに囲まれた
出口のない迷路に入り込んだような圧迫感さえ感じます。
シンプルなコンクリートの石碑は、何を語りかけているのだろう...
2度と繰り返してはいけない歴史を考えさせられる場所が、ベルリンには何か所かあります。
ホロコースト記念碑 [ The Holocaust Memorial ]
場所:Cora-Berliner-Str.1
最寄りの駅:S-bahn、 U-bahn、 Bus 100 [Burandenburger Tor] から徒歩8分
博物館島
ベルリンを横断するシュプレー川に浮かぶ「博物館島(ムゼウムスインゼル)」
世界遺産に登録されている博物館島には、ペルガモン美術館、新博物館、ボーテ博物館 、
旧ナショナルギャラリー、旧博物館など5つの美術館が併設されています。
その中でも遺跡をそのまま再現している「ペルガモン美術館」は、必見です!
美術館に興味のある方は、5館とも見学できる共通券もありますよ!
博物館島 [Museumsinsel ]
博物館島へのアクセス:S-bahn [Friedlrichstr./HackescherMarkt]・ Bus 100,200 [Lustgarten ]
ベルリン大聖堂
博物館島の一角にそびえ立つ美しい水色のクーポラの「ベルリン大聖堂」は、
ドイツ皇帝ヴィルヘルム2世の命により、1905年に再建されたドイツ最大のプロテスタント教会です。
中央のクーポラは、バチカンのサン・ピエトロ大聖堂を見本にして造られたそうです。
大聖堂内部には美しいステンドグラスやモザイク、王家の墓所など見どころが沢山ありますが、
なんといっても展望デッキから見渡せるベルリン市街のパノラマは、見逃せない見学スポットの一つです!
ベルリン大聖堂の見学時間や入場料など、別ページで詳しく説明しています!
ベルリン大聖堂 [ Berliner Dom ]
場所:Lustgarten 1
最寄りの駅: Bus 100. 200. N [Lustgarten ]
見学時間:平日 9.00~17.00, 土曜日 10.00~16.00,日曜日 12.00~16.00
見学時間は季節や曜日によっても異なるので、グーグルマップや公式サイトなどで確認しましょう。
見学料金:大人 €7 / 学生 €5
イーストサイドギャラリー
イーストサイドギャラリーは、シュプレー川沿いに現存する 1.3 kmの東側のベルリンの壁に、
世界各国の118人のアーティストによって描かれた絵を文化財として保存しているオープンギャラリーです。
ギャラリーの始まりは、西ドイツ側の人達が壁の撤去を訴えて落書きをしたのがきっかけだったといいます。
「ホーネッカーとブレジネフの熱いキス」は、多くの観光客の注目を集める作品の一つです。
平和の願いを込めた大切なメッセージが描かれた「イーストサイドギャラリー」の記事へ
名称:イーストサイドギャラリー [ Eastside Gallery ]
場所:Mühlenstraße 3-100, 10243 Berlin
最寄りの駅:S-bahn / U-bahn [ Warschauer Strasse ] , S-bahn [Ostbahnhof]
チェックポイントチャーリー
チェックポイントチャーリーは、第二次世界大戦後の1945年から1990年まで存在した場所で、
ベルリンが東西に分断されていた冷戦時代に使われていた国境検問所だったところです。
冷戦期を語る映画などでも登場するこの検問所は、当時ドイツ人以外の外国人しか通ることが
出来なかったといいます。
冷戦後に一度は撤去されましたが、復元された現在では、観光スポットとして観光客が憲兵と一緒に
記念写真を撮る場所となっています。(有料)
チェックポイントチャーリー [ Checkpoint charley ]
場所:Fredrichstrasse 206
最寄りの駅:U6 [U Kochstr.]、Bus M29 N6
ポツダム広場
名称:ポツダム広場 [Potsdamer Plaz]
場所:Potsdamer Platz
ベルリンで最も近代な場所といわれているのが、かつて戦争で徹底的に破壊されたポツダム広場です。
ショッピングセンターやデザインホテル、劇場など近代建築物が並ぶこのエリアは、
大勢の人で賑わうショッピングエリアです! ここにも、ベルリンの壁の一部があります。
名称:ソニーセンター [Sony Center]
場所:Potsdamer Straße 4, Berlin
ポツダマー通りの北側にあるソニーセンターは、年間800万以上が訪れるといわれている人気スポットです。
ソニーセンターの中には、レストランやカフェ、ショッピング、映画館など
エンターテインメントの施設も設けられています。
ジャンダルメンマルクト広場
世界一美しい広場といわれる「ジャンダルメンマルクト広場」
ドイツ大聖堂・フランス大聖堂・コンツェルトハウスが広場を囲むように調和よく建ち並んでいます。
クリスマス時期の広場には、100店舗を超えるハイクオリティなクリスマスマーケットが出店し、
とてもオシャレです! クリスマスマーケットは、別ページで紹介しています。
ジャンダルメンマルクト広場 [ Gendarmenmarkt ]
場所:Gendarmenmarkt 10178
最寄りの駅:U-bahn U2[Stadtmitte /U Hausvogteiplaz] U6[U Stadtmitte]
アレクサンダー広場
このアレクサンダー広場は、旧東ドイツ時代のベルリンの中心地だった場所で、広場には旧東ドイツ時代に
造られた「ウーラニアの世界時計」があります。
社会主義時代のビルも多く見られる場所で、東欧の面影が残っているエリアだといえます。
長距離列車やバス、何線ものSバーンやUバーンが停車する「アレクサンダー広場駅」があり、
広場の周りにはショッピングセンターやホテルが立ち並び、ベルリンで最も混雑した場所だといわれます。
どの大都市も長距離列車や長距離バスの発着する駅は治安が良くありませんが、ジプシーや物乞いなどの姿も
ちらほらと見かけたので、このアレクサンダー広場も例外ではないようです。
アレクサンダー広場 [ Alexander Plaz]
場所:Panoramastrasse 1
最寄りの駅:S-bahn(RE7、S3-5-7-9) U-bahn(U2-5-8)、 Bus 100、200、TXL [Alexanderplaz]
赤い市庁舎
赤レンガ造りのベルリンの市庁舎は、「赤い市庁舎」と呼ばれ、東西分断時に東ベルリンの市庁舎として
使用されていました。東西統一後は、ベルリン市庁舎としての役割を果たしています。
ベルリン市庁舎は、無料で内部が見学できます。
この市庁舎広場では、11月の下旬から観覧車やスケートリンク、メリーゴーランドが設置された、
かなり大きなクリスマスマーケットが開催されます。
赤い市庁舎[Rotes Rathaus ]
場所:Spandauer Strasse 10178 [市庁舎広場]
最寄りの駅: Bus 100、200、TXL [Spandauer Str./Marienkirche]
カイザー ヴィルヘルム記念教会
ツォーローギッシャー・ガルテン駅の近くの広場に聳え立つ不思議な形をした2つの建造物は、
「カイザー ヴィルヘルム記念教会(Kaiser-Wilhelm-Gedächtniskirche)」です。
19世紀の後半に、ドイツ帝国初代皇帝のヴィルヘルム1世を称えるために建てられましたが、
第2次世界大戦時の空襲で被害を受け、その後も戦争の悲劇を忘れないように、
そのままの形で残されているそうです。
その横に並んで建っている八角形の建物は、モダニズム建築の新しい教会です!
青い2万枚のステンドグラスで装飾された教会は、「青の教会」とも呼ばれています。
ブルーの光に包まれた神秘的な空間に浸ることが出来ます。
教会の周辺は、ショッピングストリートや動物園・水族館などがある賑やかな地区です。
クリスマス時には、大規模なクリスマスマーケットが開催されることで有名な地区でもあります。
カイザー ヴィルヘルム記念教会 [Kaiser-Wilhelm-Gedächtniskirche]
場所:Budapester Strasse
見学時間:9.00~19.00
入場料:無料
ベルリンのお勧め宿泊地区
ホテル選びのポイントは質、価格、立地が重視されると思います。
ベルリンのホテルの価格は、ロンドンやパリよりも低価格なので選択範囲も広がります。
そして、ベルリンは東京の1.5倍程の大きさがあるので、市内を効率よく移動するには、
交通機関を利用することになるので、電車、地下鉄、バス停が近くにあり、繁華街が近くにあれば便利です。
私たちが宿泊した Hotel Sylter Hofは動物園(Zoologisher Garten)駅周辺地区で、
カイザーヴィルヘルム記念教会や、動物園などの見学スポットとショッピングの充実した旧西ベルリンの
中心であった地域で手ごろなホテルが多数見つけられる地区です。
ホテルの前には、ベルリンの市内観光に欠かせない100番のバスの停留所があり、とても便利でした。
このほかにも、フリードリヒシュトラセ(Friedrichstrasse)駅周辺やアレクサンダープラッツ
(Alexander Platz)駅周辺なども観光スポットに近く、移動にも便利なお勧め地区です。
まとめ
ベルリンは10年程前、夏にも一度訪問したことがありますが、クリスマスシーズンは装飾やライトアップで
街並みが華やかになるので、街歩きをしているだけでも楽しい旅行になります!
町は非常に大きいですが、交通網が発達しているので、かなりの観光スポットを1日で見ることができます。
ベルリンを訪問してきづいたことは・・・日中から若者の酔っ払いが多いこと。
クリスマスシーズンだったからでしょうか...日中でもウォッカなどのボトルを抱えた女の子や、
ボトルから回し飲みをしている若者の姿をメトロや街中で多く目にしたので少しびっくりしました。
あと、日曜日には土産店・飲食店・キオスクを除いてお店が閉まっています!
日曜日にショッピングを楽しもうと思っていたのですが、ショップが閉まっていてがっかりしました。