コスモス寺として知られている「般若寺」は、飛鳥時代に創建されたと伝わる古刹!
アジサイとコスモスの見ごろを迎えた境内は、ガラスボールに色鮮やかなアジサイを入れた花手水で飾られ、
カメラやスマートフォンを手にした幅広い年代の参拝者を迎えています。
般若寺とは
寺伝によると、般若寺は飛鳥時代、高句麗(こくり)の慧灌法師(えかん)によって開かれ、
735年(天平7年)、聖武天皇が平城京の鬼門鎮護のため『大般若経』を塔の基壇に収め、
卒塔婆(そとうば)を建てられたのが、寺名の起こりとされています。
平安時代には学問寺として千人の学僧を集め栄えましたが、平重衡(たいらの しげひら)軍の
「南都焼討」に遭い廃墟と帰してしまい、その後、鎌倉時代に十三重石宝塔をはじめ
七堂伽藍(しちどうがらん)の再建が行なわれました。
般若寺は、室町戦国の兵火、江戸の復興、明治の廃仏毀釈(はいぶつきしゃく)と栄枯盛衰を経ながらも、
真言律の法灯をかかげ今に至ります。
そして、「太平記」「宮本武蔵」などの歴史文学の舞台としても知られています。
般若寺公式サイトより引用
境内の見どころ
フォトジェニックなアジサイの花手水
6月~7月にかけて境内を鮮やかな色どりを添えるコスモスとアジサイ。
ガラスボールに入ったアジサイの花手水は、フォトジェニックな撮影スポットとして、
幅広い年代の参拝者が、競って撮影をしている様子がうかがえます。
このアジサイの花手水は 2021年(令和3年)から始められたイベントで、境内に咲いた花が日替わりで
入れ変えられ、花の美しさを保つために日3~4回ほど水が取り換えられるそうです。
9月下旬~10月下旬には、境内一帯を15万本30種類のコスモスが覆う花浄土と化します。
境内一面を彩る秋のコスモス
40年程前に荒寺状態だった境内で、前住職が境内に一輪のコスモスが咲くのを見つけ
「多くの人にコスモスを見ていただき、心を和やかに持って欲しい」という思いのもと
コスモスの研究を始めたことがきっかけだったそうです。
鎌倉時代の優美な楼門
楼門は、鎌倉時代に叡尊上人らの手により伽藍の復興が図られた時代に金堂や十三重石塔を取り囲む、
廻廊に設けられる門として建立されたものです。
その後、災害や戦乱からも奇跡的に逃れた大変貴重な存在であり、「楼門」建築の区分において
日本最古の建造物となっており、1897年(明治30年)国宝に指定されています。
十三重石塔
楼門の奥正面に立つ非常に高い十三重石塔は、重要文化財に指定されており、約14.2メートルの
高さを誇ります。
本堂
本堂には、重要文化財に指定されている御本尊の文珠菩薩や江戸時代の仏像が安置されています。
御朱印
御本尊文殊菩薩の御朱印をいただきました。
300円
通常、書いていただける御朱印は、御本尊文殊菩薩御朱印と薬師如来御朱印の2種類です。
秘仏公開時のみいただける御朱印や書置きの御朱印も用意されています。
基本情報とアクセス
般若寺 [ Hannya-ji Temple ]
所在地: 奈良県奈良市般若寺町221
拝観時間:9:00~17:00
拝観料:大人 500円、 中・高生 200円、 小学生 100円
駐車場:無料 20台ほど
公式サイト
JR奈良駅から
⑪のりば「青山住宅行・州見台八丁目行」乗車(約15分)→般若寺バス停下車(徒歩約3分)
近鉄奈良駅から
②のりば「青山住宅行・州見台八丁目行」乗車(約10分)→般若寺バス停下車(徒歩約3分)
まとめ
とてもきれいな紫陽花の花手水が本堂の前に並べてあり、お参りと御朱印をいただき、写真撮影も
楽しませていただきましたが、すごい人で、競って写真を撮っていらっしゃったので、
譲り合いの心がけも必要だと思いました。
不便な場所なのかと思っていたのですが、近鉄奈良駅からバスで簡単にアクセスでき、バス停からも50m
程しか歩きませんでしたので、便利な場所でした。
東大寺や春日大社などと合わせてお参りされると、より充実した奈良観光ができると思います。