中世にタイムスリップ!フランドルの水の都「ブルージュ」の1日散策スポット!

ベルギーの北西に位置するブルージュは、首都ブリュッセルから120km離れたフランドルの水の都です。

街中を縫うように運河が張りめぐらされ、かつてハンザ同盟の主要都市として繁栄しましたが、
15世紀末運河の沈泥で街は衰退し、中世の姿をそのままにとどめた歴史地区は世界遺産に登録されました。

そのフォトジェニックな街並みが「屋根のない美術館」と呼ばれ、1年中ツーリストが訪れる
人気観光都市として知られています。

このページでは、1日で廻れるブルージュの散策スポットを紹介します。


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 ブルージュ駅から旧市街へのアクセス

burugge

「ブルージュ駅」から一番近い観光スポット「愛の湖公園」までは徒歩で8分程度、旧市街中心地 (Centrum)
やマルクト広場(Markt)までは、徒歩で20分ほどかかります。

観光スポットまで徒歩でアクセスできない事もないですが、市内観光に体力を残しておくためには、
駅の広場からバスに乗るのが得策です。

北部(ブルージュ・アントワープ・ゲント)は、De Lijn(デ・レイン)という会社が運行していて
チケットは共通なので、1日券や回数券を購入しておけば、北部の別の都市でも同じように使用できます。

私たちはゲントで購入した1日券で、ゲントを観光してからブルージュでも利用しました。
北部3都市を廻るのであれば、回数券を購入しても良いかと思います。

ブルージュのバス会社 Lijnwinkel (De Lijn) 公式サイト

駅のロッカーについて

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ブルージュで宿泊しない場合は、手荷物を駅のロッカーに預けることができます。

ブルージュの駅ではロッカーを使用することがなかったので、使用方法など気を付けて見ていませんが、
SNCB の公式サイト から料金などを調べる事ができるので参考にしてみてください。

ブルージュの観光日数について

ブルージュは小さな街なので、街の散策だけなら徒歩で3時間程が目安です。

ただし、美術館や教会、鐘楼などを見学したり、運河のクルーズをゆっくり楽しみたい場合は、
1泊するのがお勧めです。

まずは、聖母教会の塔を目指してボニファシウス橋へ向かいます。

Brugge

レンガ造りで中世の雰囲気を感じさせる建物が素敵です。

馬車のルートになっているのか静かな住宅街に馬の蹄の音が響き、ツーリストを乗せた馬車が
何台も走り去っていきます。

Brugge

まるで中世にタイムスリップしたかのような街並みです。

運河の張り巡らされたブルージュの街には、50以上の橋がかけられています。
その橋の一つボニファシウス橋に到着しました。

ボニファシウスの橋

Bonifacius Bridge, Brugge

ボニファシウスの橋 [Bonifacius Bridge]
場所:10, Groeninge 6, 8000 Brugge

ブルージュで一番小さいといわれるボニファシウスの橋。

古い赤レンガの建物が建ち並ぶ幅の狭い運河にかけられた緩やかなカーブ状のボニファシウスの橋からは、
中世の街並みと運河めぐりのボートが行きかうブルージュの美しい景色が楽しめます。

かつて周囲に道がなく、運河が交通手段だったというブルージュ。
橋の高さも色々あり、通過するときに頭を打つのではないかと思うぐらい低い橋もあるそうです。

Bonifacius Bridge, Brugge

運河の幅が狭いのは、通行税を支払うためボートの逃げ道がないよう狭くしているのだとか・・・
アーチの向こう側には聖母教会が聳えていて、とてもフォトジェニックなスポットです。

Bonifacius Bridge, Brugge  Brugge

ブルージュの街中は、どこを歩いても写真を撮りたくなるほど絵になります。
天高くそびえる聖母教会の塔は、ブルージュの街のどこからでも見えるランドマーク的な存在です。

重厚な建造物で、教会というよりも要塞のようにも見えます。

グルートゥーズ博物館の裏庭を通って聖母教会の正面へと向かいます。

ブルージュ聖母教会

Onze Lieve Vrouw Brugge

13~16世紀にかけて建てられた聖母教会は、ロマネスク様式で建てられましたが、修復を続けるうちに
複数の建築様式が混在して現在の姿になりました。

レンガ製の塔の先端までは 122mの高さを誇り、塔としては世界で2番目の高さだそうです。

Onze Lieve Vrouw Brugge Brugge

教会内の博物館では、ミケランジェロが大理石で作った「聖母子像」を見学することができます。

ミケランジェロの作品をイタリアの外で見れるのは珍しいので、まさかブルージュで遭遇できるとは
思いませんでしたが、ベルギーの商人がイタリア旅行中にミケランジェロの「聖母子像」を購入し、
のち聖母教会に寄贈したそうです。

教会へは無料で入場できますが、ミケランジェロの作品が展示されている美術館は有料です。
チケットは、教会入り口の左手のグルートゥーズ博物館の前の建物で購入します。

聖母教会 [Onze Lieve Vrouw Brugge]
場所:Mariastraat, 8000 Brugge
見学時間: 月~土曜日 9:30~17:00 / 日曜日 13:00~17:00
美術館チケット:一般  € 8、18~25歳 € 7、13~17歳 € 4、13歳以下は無料

公式サイト

 

聖サルヴァトーレ大聖堂

Sint-Salvatorskathedraal, Brugge Sint-Salvatorskathedraal, Brugge

10世紀に建立された聖サルバトーレ大聖堂は、ブルージュ最古の教会です。

99mの立派な塔が街のどこからでも見えるゴシック建築の教会で、起源は10世紀ということですが、
建物の殆どは12~13世紀に建てられたそうです。

Sint-Salvatorskathedraal, Brugge

白を基調に木彫りや金の装飾が施された教会内部には、立派な祭壇や17世紀のオルガンと聖歌隊席、
18世紀の大型タペストリー、フランドル絵画のコレクションなどがみられ、まるで美術館にいるようです。

また、ステンドグラスを通して入る自然の光が、より神秘的な空間を作りだしています。

Sint-Salvatorskathedraal, Brugge

聖サルヴァトーレ大聖堂(救世主大聖堂) [Sint-Salvators Kathedraal]
場所:Sint-Salvatorskoorstraat 8, 8000 Brugge
見学時間: 月~金曜日 10:00~13:00 、14:00~17:30 土曜日 10:00~13:00 、14:00~15:30
              日曜日 11:30~12:00、14:00~17:00

聖サルバトーレ大聖堂を出て、ギルドハウスがぎっしりと建ち並んだとても美しいステーン通りを
マルクト広場方面へと向かいます。

このギルドハウスの中は、ショップ、カフェ、銀行など様々な店舗が入っています。

Brugge

ステーン通りからシモン・スティーブン(simon stevinplein)広場の1角には、伝統を守りながら
常に新しい味を生み出すクリエーティブなチョコレートが人気の「チョコレートライン」の店舗があります。

チョコレートライン

Brugge

ブルージュには、チョコレートラインの本店があります。

店内には多種デザインあふれるカラフルなチョコレートが陳列されているばかりではなく、
チョコレートの製造機やそれに関わる器具なども展示されているので興味深いです。

ひとことにチョコレートとはいっても、芸術品の1つですね。
食べるのがもったいなくて、ずーっと眺めていたい感じですが・・・

The Chocolate Line, Brugge The Chocolate Line, Brugge

チョコレートライン [The Chocolate Line]
場所:Simon Stevinplein 19, 8000 Brugge
営業時間:9:30~18:30 / 日曜日 10:30~18:30

 

Brugge Brugge
Brugge Brugge

ブルージュの旧市街を歩いているとチョコレートラインだけではなく、多種ブランドのチョコレート店が
軒を連ねていて、ウインドーを見て歩くだけでも楽しく目移りしてしまいます。さすがチョコレートの本場!

マルクト広場

Markt, Brugge

マルクト広場  [Markt]
場所:Markt 20, 8000 Brugge

ヨーロッパで5本の指に入るというほど美しいマルクト広場・・・

マルクト広場では水曜の午前中市場が開かれていたので、花や果物、野菜、肉、スイーツなどの
店舗が出ていて大勢の人で賑わっていました。

週に一度しか見られない光景なのでラッキーだったのですが、 想像していた「美しい?」眺望とは
全く違う活気のある?光景でした。

Markt, Brugge

午前中に広場を訪れたときは、広場が狭いほど人や店舗でごった返していたのですが...

午後にもう一度マルクト広場を通ると、市場があったとは思えないほどきれいに清掃され、
ギルドハウスで囲まれた広々とした美しい広場を見ることができました。

Markt, Brugge

ブルージュの鐘楼

Belfort van Brugge

マルクト広場に建つ「自由と権力のシンボル」として13~15世紀にかけて建てられた鐘楼は、
83mの高さを誇り、今でも47個のカリヨン(組み鐘)が美しい音色を響かせています。

鐘楼は、1999年に「ベルギーとフランスの鐘楼群」として世界遺産に登録されています。
現在世界遺産に登録されている55棟の中でベルギーが32棟、フランスが23棟となっています。

Belfort van Brugge Belfort van Brugge

最上階は、ブルージュの街を360°見渡せる絶景スポットがありますが、
鐘楼にはエレベーターがなく、366段の不規則な狭い階段を上っていかなければなりません。
途中に休憩所が何か所かありますが、体力と相談した方がよさそうです。

入場制限がある為、常時入場の列ができているので時間に余裕をもっていきましょう。

ブルージュの鐘楼 [Belfort van Brugge]
場所:Markt 7, 8000 Brugge
見学時間:
夏季(1/Apr~2/Nov) 9:00~20:00
冬季(3/Nov~31/March)日~金曜日: 10:00~18:00、土曜日: 9:00~20:00

休館日:月曜日
入場料:一般 € 15

公式サイト

 

市庁舎

Stadhuis van Brugge

ブルグ広場に面して建つ市庁舎は、14~15世紀にかけて建てられた
フランボワイヤン・ゴシック様式。ベルギー北部で最も古い建物の1つになるそうです。

一階は見学無料です。

市庁舎 [Stadhuis van Brugge]
場所:Burg 12, 8000 Brugge
公式サイト

 

聖血礼拝堂(聖血博物館)

H. Bloedbasiliek/Museum van de H.Bloedbasiliek, Brugge

聖血礼拝堂は、ブルグ広場の市庁舎に隣接した少しわかりにくい場所にあるので、
見逃さないようにしてくださいね。

こちらの教会は、12世紀十字軍に参加したフランドル伯 ティエリー・ダルザスが
コンスタンチノープルから持ち帰った「聖血(キリストの血)の遺物」があることで有名です。

教会の中は無料で見学できますが、聖血博物館の見学は有料です。

H. Bloedbasiliek/Museum van de H.Bloedbasiliek, Brugge

礼拝堂は、ステンドグラスとフレスコ画、金で装飾されていてとても鮮やかです。
「聖遺物」は、礼拝堂の右手の祭壇の上の司祭が見守る場所で拝見できますが撮影禁止です。

聖血礼拝堂(聖血博物館)[H. Bloedbasiliek/Museum van de H.Bloedbasiliek]
場所:Burg 13, 8000 Brugge
見学時間: 10:00 ~17:15 、金・日曜日・祝日 10:45 ~ 12:45
聖血博物館:€ 5  *12歳以下は無料
公式サイト

運河クルーズ

市内の中心部に5か所ボート乗り場がありますが、どこから乗ってもそれほど違いはないと思います。

マルクト広場から10分程離れた「ネポムク橋」の袂は一度は通る場所なので便利かと思います。
TICKETと書かれたブースがあるので、そこで購入できます。

Brugge

ブルージュで人気の運河クルーズは、街の主な見どころを30分程で周ります。

季節によって運行時間が多少違うことがありますが、9:00~17:00の30分間隔で出発します。
ボートツアーで運河からの景観を楽しんでから、気になった場所を訪れてみるのもいいかもしれませんね。

グルーニング美術館

Groeningemuseum, Brugge

グルーニング美術館(Groeningemuseum)は、1930年にオープンした市立美術館です。

ヤン・ファン・エイクやハンス・メムリンクなど15世紀の初期フランドル派の作品を中心に、
18~19世紀の新古典派、フランドル表現主義、ベルギー象徴主義、シュールレアリズムなど
近現代に至るまでの各時代とスタイルの作品が多数所蔵されたベルギー国内でも有数のアートコレクションが
展示されてる美術ファンには見逃せないスポットです。

グルーニング美術館 [Groeningemuseum]
場所:Dijver 12, 8000 Brugge
見学時間:9:30 ~ 17:00
休館日:月曜日
料金: 大人 € 15 / 18~25歳 €13 /13~17歳 € 7 /13歳以下無料
公式サイト

愛の湖公園

Minnewaterpark, Brugge

愛の湖公園 [Minnewaterpark]
場所:Minnewater, 8000 Brugge

緑の広大な敷地と白鳥の泳ぐ静かな湖のほとり。「愛の湖]というロマンチックな名は、
この場所でミンナという美しい娘と敵兵の悲しい恋物語から由来しているそうです。

時間があれば、ゆっくりと散策してみたい公園です。

 

ブルージュで宿泊したホテル

Brugge イビスホテル, Brugge

ブルージュは治安もよく観光スポットも歴史地区に集中しているので、どの地区に泊まっても
観光に問題はないと思います。

私達が宿泊したのは、Hotel ibis Brugge Centrum です。

ヨーロッパ各地にあるチェーンホテルで施設が大きくリーズナブルなので、よく利用します。
ブルージュでは駅に近く市内中心地まで1キロ未満なので、このホテルから観光をスタートすれば、
重複せずに旧市街をぐるっと1周できそうだし、WiFi・荷物預かりが無料なことも選択理由になりました。

ドイツ・ドレスデンのイビスホテル ようにモダンな内装の施設もありますが、通常イビスホテルは、
質素な内装と最低必需品の設備しかないので期待はしていなかったのですが、部屋の窓から見える
聖母教会の塔は最高でした。

ブルージュ駅から11番のバスで3つ目の停留所がホテルの正面だったので、石畳の街中を
スーツケースを引っ張って歩くのも避けられました。

ブルージュは古い石畳で風情はありますが、スーツケースを引いて歩くのには向いていないので、
TripAdvisor などの口コミサイトを参考にホテルの立地も考慮した方がいいかもしれません。

まとめ

ブリュッセルとブルージュの距離は ベルギー国鉄インターシティー(IC)で約1時間で、
街のサイズもそれほど大きくなく、観光スポットは市内中心部に集中しているので、
ブリュッセルから日帰りもできますが、できれば1泊したい街です。

運河ツアー付きのブリュッセルからの日帰りツアーなどもあるので、時間に余裕のない方は
ツアーに参加するのもいいかもしれません。

後で振り返ると、1泊でも宿泊して良かったと思っています。
ベルギー2日目の夕方、「ブルージュ」を後にICでブリュッセルへ向かいます。

 

 

 

Ready to Land
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