ポーランドの美しい港町「グダンスク」を数時間で廻る!
グダンスクは、1000年以上の歴史を誇るバルト海に面したポーランドの美しい港町です。
14世紀にはバルト海周辺で隆盛を誇ったハンザ同盟に加盟し、
様々な国との貿易の拠点として栄えました。
グダンスクはバルト海に面する都市である為、頻繁に戦争に巻き込まれ、
親善訪問で停泊していたドイツの戦艦が侵攻し第二次世界大戦が勃発したのもこのグダンスクです。
破壊された街は、戦後過去の建物が忠実に再現され、ドイツをはじめとする
ヨーロッパとポーランドの建築様式が混ざりあった色とりどりの鮮やかな街並みがみられます。
また、バルト海は良質の琥珀が取れることから、琥珀産業の中心地としても有名な街です。
ワルシャワからグダンスクへ
ワルシャワから高速列車 PKP Intercity EICで3時間、ゆったりとした車内で快適な旅を終え、
グダンスクに到着したのは午後6時半 !
グダンスク中央駅[Gdansk Glowny]には出口が2つあり、1つはバス停やトラムのホーム側の明るい通りで、
もう1つは暗く何もない場所に出ます。
両方の出口付近に Centrum という表示がしてあるのでわかりにくいですが、
トラムのマークがついた Centrum の出口へ出れば正解です!
位置確認が簡単にできるように アプリで Google maps をインストールしておくと便利です。
日本から グローバルWiFi などをレンタルしておけば、いつでもどこでも検索ができるので心強いです。
グダンスク中央駅から市内へのアクセス
グダンスク中央駅から歴史区までは1キロ未満なので、徒歩でもアクセスできます。
歩きたくない場合は、中央駅の前から歴史地区の入り口「高い門」までトラム2.3.6.8.9.番で、
アクセスできます。Brama Wyżynnaで下車すればいいので、一駅です。
中央駅からトラムのホームへは、駅から地下道を通ってアクセスします。
チケットは、トラムのホームにある券売機で購入できます。(英語表示あり・カードでの購入可)
歴史地区の移動は徒歩なので、1回券を購入するといいと思います。
トラムに乗車したら、車内の黄色い刻印機で忘れずに刻印をしましょう。
クリスマスイベントとクリスマスマーケット
場所:Targ Sienny 7, 80-806 Gdańsk
営業時間:9:00~22:00 (日曜日~21:00)
ショッピングモールに設置されたX’masイベント https://youtu.be/2wJrtRVD48I
トラムの駅前(Brama Wyżynna)には、ショッピングセンター(Forum Gdańsk)があり、
マクドナルド、カフェ、雑貨、ショップ、大きなスーパーが入っています。
歴史地区の入り口手前の広場に設置されたクリスマスマーケット開催広場
11月下旬から12月にかけての街は、華やかなイルミネーションと
クリスマスマーケットでとても賑わっていました。
広場にはクリスマス雑貨やお菓子のお店、飲食店などの屋台が並び、クリスマスマーケットを楽しむ
人たちでいっぱいでした。クリスマスは、大人も子供にかえって楽しめる時期ですね!
ライトアップされた歴史地区の散策
クリスマーケット広場を出て、ライトアップされた歴史地区を散策してみました。
グダンスクの夜の散策はかなり寒いですが、ライトアップされたドゥーギ広場やモトワヴァ運河沿いは、
とても美しくて寒さも忘れて歩き続けていました。
数時間で廻った素敵なグダンスクの旧市街の散策スポットを Google マップ でまとめてみました。
ドゥーギ通り(王の道)[Dluga]
ドゥーギ通りは、かつて国王の凱旋パレ―ドが行われたメインストリート。
通称 「王の道 」と呼ばれ、「黄金の門」から「緑の門」まで全長500mに及び、
端から端まで歩いても10分程です。
当時上流階級の邸宅が並んでいた場所で、第二次世界大戦の爆破によって破壊され、
現在通りを囲むエレガントな建物は、過去の建物を忠実に再現されたものです。
石畳の道の両脇にはゴシック様式やルネッサンス様式、バロック様式など、さまざまな様式の
パステルカラーの華やかな建築物を眺めながら散策が楽しめます。
ドゥーギ通りを緑の門へ向かって歩いてみました。
ウプハーゲンの家 [Dom Uphagena]
1775年に商人ヨハン・ウプハーゲンによって購入され、住居として利用されていた建物です。
赤い建物に緑の窓枠と入り口、金の装飾は、美しく華やかなロココ様式です。
現在は博物館として公開され、当時の優雅な商人の暮らしぶりがみられます。
グダンスク歴史博物館 [Muzeum Historyczne Gdanska]
空に向かって聳えるように建つ建物はグダンスクの旧市庁舎 (Ratusz Głównego Miasta)。
旧市庁舎は、14世紀に建築された歴史的な建造物で世界文化遺産にも指定されており、
現在、歴史博物館として公開されています。
ドゥーギ広場 [Dlugi Targ]
色とりどりの建物に緩やかなカーブの切妻屋根のギルドハウスの立ち並ぶドゥーギ広場。
昨夜のライトアップの雰囲気とは少し違いますが、どちらにしても美しい景観には違いありません。
建物の1階はカフェやレストランになっているところもあります。
ネプチューンの噴水 [Fontanna Neptuna]
ネプチューンの噴水 は、1633年に完成した歴史のある噴水で、グダンスクの街を守る神様とされています。
第二次世界大戦で大きなダメージを受け、その後修復されました。
噴水の装飾には珍しくライオンが使用されています。
このライオンは、グダンスクのシンボルで街歩きをしていると色々な場所で目にします。
緑の門をくぐると「モトワヴァ運河」にでます。
モトワヴァ運河散策 [Motława]
モトワヴァ運河はバルト海へとつながっており、ハンザ都市時代から19世紀ごろまでは数多くの船が
頻繁に行き交った場所です。
朝早くに訪れたので静かですが、運河沿いには土産店やレストラン、カフェが数多く立ち並び、
夜遅くまで賑わうところです。
レトロなレンガ造りの建物に石像...なんか歴史が関係しているのかな...?
興味深いので写真に撮りましたが、説明を読まずに通り過ぎてしまいました。
7時ごろに訪れましたが、早朝は道も凍っていてよく滑ります。
スケートをするような気分で滑っていましたが、結構危ないので気を付けて散策してくださいね!
運河沿いにしばらく進むと、2つの塔の間に大きな歯車と頑丈なチェーンがありました。
これは、15世紀船のマストの取り付けや取り外し、貨物船からの大きな荷の積み下ろしの際に
使用されていたという手動式の木製クレーンで、最大2000キロの重荷を巻き上げることができた
中世ヨーロッパ最大のクレーンだったといわれます。
海洋博物館 の一部となっていて、第二次世界大戦後に再建されたものです。
マリアッカ通り [Mariacka]
運河からマリアッカ門をくぐり、聖マリア教会へ向かって宝石店が並ぶマリアッカ通りを散策します。
通りの両脇には、小さなカフェや土産店、琥珀の専門店がぎっしりと並んでいます。
バルト海沿岸では世界の80%以上の琥珀が生産されており、ポーランドは琥珀の名産地なのです。
ラトビアやリトアニアに比べると、少し値段が高いように思いますが...
クラクフに比べると、グダンスクはデザインや種類、色が豊富で価格も少し低めのようです。
世界最大級のレンガ造りの 聖母マリア教会を横目に見ながらピヴナ (Piwna) 通りへ向かいます。
通りの突き当りには、とても美しい建物が見えます。
旧大武器庫[Wielka Zbrojownia]
グダンスクで最も印象的な美しいルネッサンス様式の建物は、フランドルの建築家によって
17世紀に建てられ、19世紀まで武器庫として使用された建物です。
建物の入り口にはグダンスクのシンボルである2頭のライオンがみられます。
第二次世界大戦後に再建されたもので、現在はアートギャラリーとして使用され、
1階にはワインバーが入っています。
ドゥーギ通りに戻り「黄金の門」と「高い門」へ
黄金の門 [Złota Brama]
17世紀はじめに建てられたゴシック様式の荘厳な造りの黄金の門は、
第二次世界大戦により一度崩壊してしまったため、1997年に再建されたものです。
琥珀博物館 (旧囚人塔)[Muzeum Bursztynu]
黄金の門と高い門の間にある「琥珀博物館」では、バルト海でとれるポーランド特産の加工前の琥珀や、
飾り棚、ジュエリー、楽器、彫像、昆虫や爬虫類の入った琥珀など様々な色の琥珀が展示されています。
博物館の建物は、かつて囚人を閉じ込めたり拷問したりするために使われていた囚人塔で、
ところどころに拷問の道具がみられます。
これで、グダンスクの歴史地区をひと回りしてきました。
グダンスクで宿泊したホテル
グダンスクで宿泊したホテルは、メインストリート・ドゥーギ通りの黄金の門のすぐそばにある
ファマ レジデンス [ Fama Residence Gdańsk Old Town ]です。
歴史地区の入り口にある比較的新しいホテルで、必要な設備(Wi-Fi、ケトル、冷蔵庫)が整っています。
トラムの駅やショッピングモールにも近く、街の散策に便利な場所にあるのがいいです。
メインストリートあるので静かな立地とは言えませんが、石畳の歴史地区をスーツケースを引いて
歩く不便さを考えると、賑やかな方がいいかもしれません。ホテル内は清潔でスタッフも親切でした。
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まとめ
グディニア、ソポトと並んでバルト海に面したポーランドの観光都市として知られるグダンスク。
歴史地区の入り口「高い門」からモトワヴァ運河までは歩いて10分ほどなので、
数時間でパステルカラーの街並みと、オレンジ色のレンガの建物の並ぶ運河沿いの街並みという
違った雰囲気を味わうことができる美しい街です。
写真を撮りながら散策するだけでも十分楽しい街ですが、数日滞在するなら海洋博物館、
琥珀博物館、第二次世界大戦博物館、歴史博物館など、非常に興味深いアトラクションもあります。
機会があれば、また訪れたい街の一つです。
グダンスクから高速列車で、次の訪問地 ポズナン [ Poznań ] へ移動...