ベルギー王立美術館(Musée Royaux des Beaux-Arts de Belgique)は、「古典美術館」、
「近代美術館」、「マグリット美術館」の3つの美術館から形成され、15世紀から現代までの
幅広いコレクションを所蔵する世界屈指の美術館です。
ここでは、ベルギー王立美術館のチケットの選び方や2時間で廻る見学スポットなど、
美術館訪問に役立つ情報を記載していますので、是非参考にしてみてください。
ベルギー王立美術館について
ベルギー王立美術館は 1803年にオープンして以来、200年以上の歴史を誇る世界屈指の美術館です。
15世紀から18世紀までの作品が展示された「古典美術館 (Musée d’Art ancien) 」と19・20世紀の
作品を展示している「近代美術館 (Musée d’Art Moderne)」 、そして2009年には王立美術館に隣接して
「マグリット美術館(Musée Magritte)」がオープンし、2万点以上のコレクションが所蔵されています。
3つの美術館は1つの建物内にあるので、メインエントランスを入ってから、それぞれの美術館へ向かいます。
すべての美術館を見学すれば半日はかかると思うので、「マグリット美術館」だけを見学するのであれば、
マグリット美術館の入り口(Place Royale 1) から直接入り、そちらでチケットを購入することもできます。
開館時間
古典美術館・近代美術館
火~金曜日 10:00~17:00 / 土・日曜日 11:00~18:00
マグリット美術館
月~金曜日 10:00~17:00 / 土・日曜日 11:00~18:00
休館日
1月1日、1月の第2木曜日、5月1日、11月1日、12月25日
12月24日、31日は14:00まで
チケットの料金
古典美術館・近代美術館 +マグリット美術館 Old Masters + Musée Magritte Museum | 古典美術館・近代美術館 Old Masters | マグリット美術館 Musée Magritte | |
大人(19~64) | € 15 | € 10 | € 10 |
シニア65歳以上 | € 10 | € 8 | € 8 |
学生26歳以下 | € 5 | € 3 | € 3 |
19歳未満 | 無料 | ||
オーディオガイド | € 4 | € 4 | € 4 |
チケットは事前に公式サイトから購入できますが、日時指定が必要です。
当日のチケットは、メインエントランス(Rue de la Régence側)を入って、館内の自動販売機で
(クレジットカード対応)購入します。
€ 15で3つの美術館が見れるという良心的な料金なので、時間がなくてもこの券を購入する方がお得です。
こちらのチケット表示は、「Magritte + Fine Arts」です。
1つの美術館につき1時間の見学時間を当てておけば間違いないと思いますが、
興味のある作品を中心に見れば、2時間程で3つ廻われます。
毎月第1水曜日の13:00から閉館まで無料で見学できます。(特別展示場を除く)
手荷物について
クロークルームは、地上階のエントランスホールとマグリット美術館の手前にあります。
館内持ち込みサイズのバックは、34×22×12cmです。
鍵付きのロッカーと内側のドアに€1 を入れて閉めるようになったコインロッカーがあります。
コインロッカーは、取り出し時に戻ってくるので無料ですが、預ける時に入れるコインが必要です。
スーツケースは、55x50x35 cmの大きさ以下であれば、預かってくれます。
見学コースについて
3つの美術館を見学するのであれば、エントランスホール付近で荷物をロッカーに入れて、
一番奥にある「マグリット美術館」▶「近代美術館」▶「古典美術館」の順で廻れば、スムーズに
見学ができると思います。
館内では無料でWi-Fiも利用できますし、エントランスホールのインフォメーションデスクでは、
館内マップを無料でもうらうこともできます。
館内は広くかなりの距離を歩くことになります。
それに、最初の集中力と2時間後の集中が同じとは限らないので、どの美術館に重点を置くかで、
見学順路を決めた方がいいと思います。
まずは、一番興味のある「マグリット美術館」へ向かいます。
館内には見学コースが表示されているので、これに従って行けば目的地に簡単にたどり着けます。
ベルギー王宮美術館と隣接しているマグリット美術館は、地下通路でつながれています。
メインエントランスホールから一番距離のある美術館なので、かなり歩いて入り口へと向かいます。
マグリット美術館
マグリット美術館は4フロアから形成されており、エレベーターで最上階のレベル3まで上がります。
見学は、レベル3►2►1►-1 と一階ごとに階段で降りて、フロアを見学します。
レベル-1は、ミュージアムショップになっています。
階段のフロアにもマグリットを演出する装飾がされていて、退屈せずに階段を下りていけます。
- 1898~1929年の作品(4階-Level 3)
- 1930~1950年の作品(3階-Level 2)
- 1951~1967年の作品(2階-Level 1)
ルネ・マグリット(René François Ghislain Magritte, 1898年11月21日 ~ 1967年8月15日) は、
ベルギー出身のシュルレアリズムの画家です。
日常の現実を理解しがたい不思議な彼の世界観で描かれた作品は、世界でも突出した人気を誇ります。
このマグリット美術館には、彼がシュルレアリズムの画風を確立するまでに携わった広告会社の
ポスターや手紙など、過去の人生を語るものも作品と共に展示されています。
マグリット美術館には、彼の作品が年代順に200点以上展示されていて、
これだけの数のコレクションを一度に見学できるのは、ここしかないと思います。
マグリットの不思議な世界を満喫して、とても楽しかったです。
マグリット美術館を出て、長い廊下を歩いていくと世紀末美術館の入り口へ到着します。
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近代美術館
近代美術館は、レベル -4から -8の5フロアから形成されていて、
-5から -8までが常設展示室になっています。
こちらも1階ずつフロアを降りての見学なので、けっこう歩きます。
短時間での見学スポットは、-6のフロアのゴーギャン、ゴッホ、ジョルジュ・スーラと
-8のアルフォンス・ミュシャのブロンズ像です。
かなりヘタレ気味ですが、最後の古典美術館へと向かいます。
古典美術館
エントランスホールの上階、レベル2が古典美術館になります。
古典美術館は、15~18世紀のフランドル絵画が中心に展示されており、
メムリンクやブリューゲル、ルーベンスなどベルギーを代表する画家の絵画が展示されています。
ピーテル・ブリューゲルの技法に大きな影響を与えた
ヒエロニムス・ボス作 「聖アントニウスの誘惑」
ピーテル・ブリューゲル作 「ベツレヘムの戸籍調査」
父と息子が同名なのですが、これは父親の作品です。
細部までの精密描写と多くの色鮮やかな宗教画を代表作とするハンス・メムリンクによる肖像画
エントランスホールには、近代美術が展示されています。
ベルギー王立美術館へのアクセス
ベルギー王立美術館 [Musée Royaux des Beaux-Arts de Belgique]
住所:Rue de la Régence 3, 1000 Bruxelles
ブリュッセル中央駅から徒歩8分
バス: 27、38、71、95番 / トラム : 92、93番 (Royale) 下車
ベルギー王立美術館のメインエントランスは、(Rue de la Régence側)になります。
美術館公式サイト
まとめ
いかがでしたか、ベルギー王立美術館?
3つの美術館が1つの建物に入っているので、かなり広い敷地内を歩きますが、
美術館ごとに作品も年代順に展示されているので、けっこう見やすいです。
見学に集中して、写真を撮るのを忘れた作品もありますが・・・
約2時間で見学してきましたが、このなかでもマグリット美術館は展示方法も結構面白く、
3つの中で一番時間をかけてみてきました。
€ 15で作品の充実した3つの美術館が見学で来るのは、とても魅力的です。
19歳未満が無料というのは、家族旅行にもかなりの特典ですね。
私の娘もギリギリ18歳だったので、2人で€15でした。
ヨーロッパの美術館は、パリのルーブル美術館やオルセー美術館のように26歳以下が無料
(ユーロッパ国籍・居住者)であったり、ロンドンの大英博物館・ナショナルギャラリーのように
寄付金という形で入場料を支払うような所があるので美術館好きにはとても魅力的です。