世界で一番大きな教会「サン・ピエトロ大聖堂」の見学スポット!

Basilica di St. Pietro, Romaイタリア

ローマ観光で欠かせないのがサン・ピエトロ大聖堂。

サン・ピエトロ大聖堂は、世界で一番小さな国「ヴァチカン市国」にある世界で一番大きな教会です。
120年間の歳月をかけて建てられた大聖堂には、ブラマンテやミケランジェロ、ベルニーニなど
ルネサンスやバロックの偉大な芸術家の作品が多く組み込まれており、見学スポットがいっぱいあります。

このページでは、サン・ピエトロ大聖堂の見学スポットを紹介していきます。

サン・ピエトロ大聖堂とは?

サン・ピエトロ大聖堂は、世界で一番小さな国「ヴァチカン市国」にある世界で一番大きな教会です。

初代サン・ピエトロ大聖堂は紀元後4世紀、キリスト教のローマ皇帝コスタンティヌスによって
キリストの1番弟子ペテロ(聖ペテロ=サン・ピエトロ)の墓の上に建てられました。

その後、16世紀に同じ場所に再建されたのが現在のサン・ピエトロ大聖堂(Basilica di San Pietro)です。

1626年に完成した大聖堂は、奥行き218m、クーポラまでの高さは136mの大きさを誇り、
建物の建築に120年、周辺整備や装飾にさらに50年の歳月が費やされています。

大聖堂の北側には、ローマ教皇の住むバチカン宮殿とバチカン美術館が隣接し、
国全体が「バチカン市国」としてユネスコの世界遺産に登録されています。

サンピエトロ大聖堂の見学スポット

Basilica di St. Pietro, Roma

大聖堂の豪華な装飾には、ブラマンテ、ラファエロ、ミケランジェロ、カルロ・マデルノ、
ジャンロレンツォ・ベルニーニをはじめとする偉大なルネッサンス、バロックの建築家や芸術家の
作品が組み込まれています。

ミケランジェロの「ピエタ像」

Basilica di St. Pietro, Roma

大聖堂に入ってすぐ右手には、ミケランジェロが23歳のときの作品「ピエタ像」(1497-1499)。

磔刑にされた、わが子キリストを膝に抱えて、悲しみに浸る若く美しいマリアの表情が、
大理石の塊で表している。マリアの胸元にはミケランジェロのサインがあり、
彼の作品の中で唯一サインが残っているものです。

ピエタ像はガラス張りで頑丈にガードされており、一定の距離からしか見学できないのが残念。

ミケランジェロの有名作品として、バチカン美術館のシスティーナ礼拝堂の壁画がありますが、
このほかにも、「モーゼ像」と「キリスト像」をローマで見学できる場所があります。

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ブロンズの聖ペテロ像

Basilica di St. Pietro, Roma

中央祭壇の手前右手には、ブロンズの聖ペテロ像。
右足を触っていくと「ご利益がある」ということで、訪れた人々がこの足に触っていくことから
ブロンズの色が変わっています。

ジャン・ロレンツォ・ベルニーニの大天蓋

Basilica di St. Pietro, Roma

バロックの巨匠ジャン・ロレンツォ・ベルニーニ作の「大天蓋(1624年~33年)」。

バルベリーニ家の紋章である蜂で装飾された、螺旋状の円柱が支える巨大天蓋の高さは28メートル、
9年の歳月と大金を費やして制作され、大理石の台の上に設置されました。
この大天蓋の下に聖ペテロの墓があります。

この聖堂の一番奥にも、ベルニーニ作の「聖ペトロの司教座(1647~53年)」があります。
金張りの装飾の中央には、キリスト教の平和のシンボルの鳩をモチーフにしたステンドグラス
支える神学の基礎を築いた4人の博士は、外からの光でより華やかな姿を見せています。
ここでは、建築空間や外から入る自然の光を最大限に利用した劇的な効果を生み出しています。

「ベルニーニはローマの為に生まれ、ローマはベルニーニの為にある」と言われる程、
ローマに多くの作品を残しています。

バチカン市国への入り口を守るスイス衛兵

Basilica di St. Pietro, Roma

大聖堂を出て広場に向かって右手にスイス衛兵の守るバチカン市国への入り口があります。
合計100人ほどのスイス衛兵が、バチカンの警護に当たっています。
衛兵になる条件は、スイス人、キリスト教徒、成績が優秀なスポーツマンということです。

衛兵が身に着けているカラフルな制服は、ミケランジェロによってデザインされたものです。

バチカンの郵便局

Basilica di St. Pietro, Roma

サンピエトロ広場の左手にはバチカンの郵便局があり、
ここから郵便を出すと、バチカンのスタンプ入りの郵便が届きます。

この並びには、有料トイレもあります。

サンピエトロ広場の設計とトリックについて

Basilica di St. Pietro, Roma

サンピエトロ広場は、高さ3.2mの140体の聖人像で飾られた、
4列のドーリア式の柱284本で形成された列柱廊が広場を囲むように造られています。

この広場は、1656年~67年ベルニーニによって設計されており、4列のドリア式円柱からなる
列柱廊に囲まれた壮大な楕円形の広場は、バロック建築の代表作とされています。

広場の中央には、カリグラ帝の戦車競技場にあった高さ25.5mのオべリスクが1686年設置され、
オベリスクの右側にはカルロ・マデルノ(1613年)、左側にはカルロ・フォンターナ(1677年)による
噴水が設置されています。 そして、この噴水とオベリスクの間に「Centro del Colonnato」
という印を置くことで、あるトリックを仕掛けています。

Basilica di St. Pietro, Roma

広場のどこから見ても、柱廊の柱は4列に並んで見えるのですが、

この上に立つと・・・

今まで4本に見えていた柱が、不思議と1本に重なって見えるようになっています。

この印は、広場の右側と左側の両方に置かれているので、右側の印にの上に建って右側の柱廊を、
左側の印の上に建って左側の柱廊を見るようにしてください。

何故、柱が1本に見えるのでしょう?

ベルニーニは、「Centro del Colonnato」をポイントとして4本の柱を放射状に建てているので、
このポイントの上に立つと、柱が1本に見えるようになっているのです。

法王の住居

Basilica di St. Pietro, Roma

大聖堂の右手の建物は、法王の住居として使用されているバチカン宮殿です。
最上階の右手から2番目の窓は、日曜日の正午のミサで法王が顔を出す場所です。

大聖堂への入場と注意事項

Basilica di St. Pietro, Roma

大聖堂はバチカン市国内にありますが、パスポートは必要ありませんが、
入場の為にセキュリティーチェックを受けるので、ここで少し時間がかかります。

なるべく大きな荷物を持ち歩かず、必要のない荷物はホテルに置いていくことをお勧めします。

教会訪問時の服装ですが、ミニスカート、膝上丈の半ズボン、ノースリーブは禁止です。
暑い夏には、大判のスカーフなどを携帯して、肌の露出を隠すようしましょう。

クーポラへの入り口

Basilica di St. Pietro, Roma

セキュリティーチェックの後、ヴァチカン宮殿の入り口の前を通過して大聖堂へと向かいます。
大聖堂の入り口の手前に標識があり、クーポラの見学と大聖堂の見学の道順が記されているので、
クーポラを見学予定にしている人は、緑の標識に従って右側へ進みます。

クーポラの最上階からは、素晴らしいパノラマが見られます!
クーポラのツアー に参加すれば、教会内部の美しい大理石のモザイクや構造も見学することが出来ます。

Basilica di St. Pietro, Roma

サンピエトロ大聖堂へのアクセス

サンピエトロ大聖堂  [ Basilica di San Pietro ]

場所: Piazza San Pietro
アクセス:地下鉄 A線( Battistini 方面 ) Ottaviano下車
見学時間:7:00-18:30 (10月1日-3月31日)、7:00-19:00(4月1日-9月30日)

Cupola (クーポラの見学)
時間: 7:30-17:00 (10月1日 – 3月31日) 、7:30-18:00 ( 4月1日-9月30日)
料金: € 10  テラスまでのエレベーターと320段の階段 /   € 8  551 段の階段を上がる

まとめ

サンピエトロ大聖堂を紹介しました。

時間に余裕があれば地下のクリプタを見学したり、クーポラに上ってみるのもいいですね。
最上階のテラスは、バチカン市国の庭園からローマの郊外までも見渡せる絶景スポットです。

クーポラに上る場合は、エレベーターと階段を使用するのが賢明です。
階段は上りと下りが同じで人との行きかいはできますが、不規則な段の螺旋階段が続くので、
通常の階段を上るより疲れやすいので、ここで体力を消耗しないほうがいいと思います。

エレベーターを使っても、そのあと320段の階段を上るので、結構しんどかったのを覚えています。

それから、ヴァチカン美術館の長蛇の列はかなり有名ですが、
このサンピエトロ大聖堂も例外ではなく、セキュリティーチェックにはかなりの列ができます。
ローマの殆どの見学場所で列に並ぶのは、セキュリティーチェックの為です。

ローマをスムーズに観光するためには、早起きして朝から観光を始めるのが賢明です。

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